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アコヤ材に関するお問い合わせ・発注・ご使用前に必ず確認してください。

ACCOYA® QUICK USERS GUIDE VER. 3.0
アコヤはアセチル化処理により作られる高耐久性化天然木材です。防腐薬剤や樹脂が添加された木材と異なり、木材に元々ない成分を含みません。アコヤをご使用いただく際は、その特性について十分ご理解いただいた上でご使用ください。

1 金属との相性
アコヤは一般的な木材と比べ、酢酸(お酢の主成分)を多く含んでいます。酢酸には金属を錆びさせやすい性質があるため、アコヤと使用する金属製品は耐腐蝕性能の高い以下の金属製の製品をご使用ください。
ステンレス SUS 304、304L、316、316L、305J1
アルミ合金 A 3003、6005、6063 A 6061、5154、5052、3052、1100
ネーバル黄銅 C 4621 ~ 4641

もし、これらの金属製の製品をご使用できない場合、その金属製品とアコヤの間にスペーサー(EPDMやプラスチック製など)を挟み、絶縁層を設けてください。また、雨水などを介し、アコヤから揮発する酢酸の影響を受ける可能性がある場合は、絶縁層に加え、その金属製品および周辺の水捌けをよくし、常に乾燥しやすい納まりを採用してください。アコヤと金属製品が直接触れない場合であっても、密閉された小空間では、アコヤから揮発する酢酸が充満し、耐腐蝕性能の低い金属製品は腐蝕することがあります(ドアノブシリンダーの欠き込み部分など)。このような場合、アコヤの表面にエポキシ樹脂や防湿性の高い造膜系塗料などを塗布し、アコヤから揮発する酢酸を抑えることが有効です。

2 接着剤との相性
アコヤは一般的な木工用接着剤と良好な接着性能が得られます。用途や接着方法に応じて、接着剤をお選びください。尚、アコヤは一般的な木材と比べ、浸透性が高い木材です。同時に、疎水性が高く、平衡含水率が低いことにも留意し、予め端材などを用いて、適切な塗布量や圧締時間などをご確認の上、ご使用ください。

3 塗料との相性
アコヤは用いる塗料に対し特に制限はありませんが、屋外塗装の耐久性は、塗料の種類、塗装条件、使用環境およびメンテナンス内容により大きく異なります。アコヤの性質に留意し、接着剤の場合と同様、塗料の適切な塗布量や乾燥時間をご確認の上、ご使用ください。尚、アコヤに防カビ性能はないため、防カビ効果の高い塗料などで仕上げることをお勧めします。

4 アルカリ性との相性
アコヤはpH9を超えるアルカリ性の液体に曝されると、アセチル化処理の効果が失われていきます。アコヤの性能保証の対象外となるため、周辺環境のpH値にはご注意ください。コンクリート、漆喰、消石灰などは、pH12以上の高いアルカリ性を示します。洗浄剤、ガラスクリーナー、消毒剤、漂白剤、温泉水などにも、pH9を超えるものが多くあるため、必ずpH値をご確認の上ご使用ください。

5 浸透性
アコヤは液体が非常によく浸透します。そのため、下地に使用した南洋材の樹液、防腐木材の薬剤、鋼材の錆などが、雨水と共にアコヤに浸透し、染みを作ることがあります。このような染みを抑えるためには、原因となる下地材とアコヤとの間に、防水性のある素材(EPDMやプラスチックなど)で絶縁層を設けてください。尚、絶縁層を貫通する、ビスなどの穴を通し、色移りが起こることもあります。ビス周辺は水捌けのよい納まりを採用し、絶縁層には止水性の高い素材をご使用ください。  

6 含水率
アコヤの含水率は、全乾法によってのみ、正確な測定が可能です。アコヤの含水率は気乾状態で3~5%程度です。平衡含水率は一般的な木材の1/3程度です。携帯型水分計で含水率を測定し、高い数値(8%程度以上)が示される場合は、材が濡れている可能性が考えられます。高い含水率のまま使用すると、加工後の変形、接着不良、塗装不良などの原因となるためご注意ください。

7 寸法変化
木材は置かれた環境の温度と湿度の変化に伴い、木材組織に結合する水分(結合水)の量が増減することで、収縮膨張します。アコヤも収縮膨張はしますが、アコヤの場合は結合水の増減が限定的なため、高い寸法安定性があります。例えば、アコヤの板を水に浸け、放置し、水分を吸収させても、板の膨張度合いは、幅方向は0.5%程度、長さ方向は0.1%程度に留まります。

8 反り、曲がり
アコヤは環境変化による反りや曲がりも、一般的な木材と比べ軽微ですが、皆無ではありません。充分な通気層、換気、水捌けのよい納まりを採用し、含水率が板全体を通して、できるだけ均一に保たれるように、含水率のばらつきを少なくすることが重要です。尚、割り返し加工などの加工時に、一般的な木材と同様に、内部応力が解放され、板が反ることはあります。

9 割れ、ささくれ
アコヤは経年変化による割れは比較的少なく、その程度も小さいと言えますが、使用初期に、アコヤが初めて雨に濡れ、再び乾燥する過程で、割れが発生することがあります。一般的な針葉樹木材に起こるささくれ(繊維の剥離)も稀で、熱帯多雨林材に見られる無数に出来る小さな棘のようなささくれは起こりません。

10 ブラウンステイン
アコヤは、製造過程の中で、一定時間高温化に置かれるため、形状加工する前の製材品の表面は薄茶色です。また、表面から内部にかけて6mm程度まで、黒茶色のブラウンステインが存在します(ブラウンステインが現れる、層の深さや濃さには、個体差があります)。これは、木材が人工乾燥されるとき、木材の表層下に現れる一種のアクです。製材品の薄茶色の表面や、黒茶色のブラウンステインは、紫外線に曝されると、次第に色が抜けていきます。

11 材色
ブラウンステインのある層を削り取った後の、アコヤの生地の色は、明るいクリーム色です。アコヤの生地は、日焼けにより色が濃い赤茶色になることはありませんが、雨に濡れる環境下では、徐々にグレー色へ変化し、大気中に浮遊する粉塵やカビなどの汚れが、アコヤの表面に付着していきます。表面の汚れの多くは、中性洗剤での洗浄、サンダー掛け、あるいは高圧洗浄を用いて、除去することが可能です。高圧洗浄を用いる場合、アコヤの表面が毛羽立ったり、材を破損させたりすることがあります。予め目立たない箇所で適切な水圧や操作方法を確認した上で、ご使用ください。

12 その他の性質
割れ:軽微な表面割れや木口割れは含まれます。また、アコヤの素材であるラジアタパインの特徴として、年輪と年輪の間に形成される割れが見られることがあります。この年輪間の内部割れ(IRC)は、森林で成長する過程で形成されるもので、経年と共に年輪を超えて大きくなることは稀です。
節:基本的に節は少ないですが、無節ではありません。また、断面の大きい材には、枝打ちの跡が含まれる場合があります。
脂壺:節と同様にあります。
強度:一般的な針葉樹と同等の強度です。
硬さ:家具用材の広葉樹と同等で、加工しやすい硬さです。
比重:針葉樹としては高い比重です(気乾比重:0.51±0.08)。

Accoya®は、Accsys Group – Titan Wood 社の登録商標です。

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